GM2-ガングリオシドーシス / テイサックス / サンドホフ

監修: 鳥取大学 難波 栄二先生

β-ヘキソサミニダーゼAの欠損(テイ・サックス病)、β-ヘキソサミニダーゼAとB 両方の欠損(サンドホフ病)、GM2活性化蛋白の欠損(GM2ガングリオシド活性化蛋白質欠損症)により発症する、常染色体劣性遺伝形式を示す遺伝病です。

脳を中心としてGM2ガングリオシドという糖脂質が蓄積します。

発症頻度はテイ・サックス病、サンドホフ病が1/7万人とされ、GM2ガングリオシド活性化蛋白質欠損症は極めてまれです。

発症時期と臨床経過により、乳児型、若年型、成人型に分類されます。日本では、乳児型の患者さんの中にHEXA遺伝子のIVS5,-1変異が比較的多く見られます。

乳児型

生後6-7カ月までに発達の遅れがあり、初期は筋緊張の低下や音に対し過敏なこともあります。眼底の異常(チェリーレッドスポット)を認めます。肝脾腫や骨異常などはありません。

若年型

2-10歳頃に発症し、臨床症状は乳児型に似ていますが、症状がやや軽度です。

成人型

発達は正常で、20-30歳で発症します。歩行や喋り方の障害が最初の症状として多く、ジストニアなどの錐体外路の症状が出現します。このページの先頭へ戻る

診断について

確定診断は酵素診断により行われます。
酵素診断は、末梢血リンパ球または皮膚線維芽細胞のβ-ヘキソサミニダーゼA、Bの活性を人工基質を用いて測定します。

また、遺伝子診断も可能です。日本人患者では、乳児型にHEXA遺伝子のIVS5,-1変異が比較的多くみられます。

こちらは、ムコ多糖症|型、II型のガイドラインと難病情報センターのHPにライソゾーム病について 掲載されているURLです。

ムコ多糖症|型ガイドライン
 http://www.japan-Isd-mhlw.jp/doc/mps1 practice-guideline 2019.pdf
ムコ多糖症II型ガイドライン
 http://isimd.net/pdf/MPS2019.pdf
難病情報センター ライソゾーム病とは
 https://www.nanbyou.or.jp/entry/4063

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