日本ムコ多糖症患者家族の会:LysoBridge Japan 設立趣旨書
1. 設立の背景
LysoBridge Japanは、ライソゾーム病を抱える患者や家族を支援し、研究者、医療関係者、行政、製薬企業、関連企業が連携して治療や支援を進める「架け橋」となることを目指して設立されました。
日本ムコ多糖症患者家族の会は、39年にわたりムコ多糖症9疾患の患者と家族を支援してきましたが、現在ではガラクトシアリドーシス、ムコリピドーシス、GM1・GM2ガングリオシドーシスなど、多くのライソゾーム病関連疾患の患者が加わっています。疾患ごとの患者数が少なく、単独での患者会設立が難しい状況の中で、疾患間の支援の格差をなくし、すべての患者と家族が平等に支援を受けられる環境を整える必要があります。
2. 設立の目的
LysoBridge Japanは、以下の活動を通じて、ライソゾーム病全体の患者と家族を支援します。
- 各疾患患者会の連携強化と支援
- 情報提供と啓発活動を通じた疾患認知度の向上
- 医療機関、研究機関、行政、企業との連携促進
- 治療薬の開発と治験の推進(治験では、患者と関係機関をつなぎコーディネーター役も担います)
- 患者・家族同士の交流と支え合いの場の提供
「Bridge(架け橋)」には、患者や家族だけでなく、医療や研究、行政、企業などライソゾーム病に関わるすべての関係者を結びつけ、連携を促進する役割が込められています。
3. 設立の意義
LysoBridge Japanの設立は、ライソゾーム病の治療や支援を進めるために、多くの関係者が協力し、疾患の枠を超えて連携する重要なステップです。
患者数が少ない疾患も埋もれることなく、治療法の開発や治験が進む環境を整え、ライソゾーム病患者がより生きやすい社会を目指します。
4. 私たちの想い
私たちは、LysoBridge Japanを通じて「誰一人取り残さない医療」の実現を目指し、患者・家族・医療関係者・行政・企業が連携してライソゾーム病の未来を共に創ることを目標としています。
2024年12月25日
LysoBridge Japan
設立準備委員会 代表
日本ムコ多糖症患者家族の会
名誉会長 秋山 武之